わが子の学習の進度を知りたい親にとって、塾が見やすくまとめてくれる定期テスト結果は、大変頼もしい存在です。
塾によっては、結果の分析の仕方を教えてくれることもありますが、結果を見るだけでも、大事な情報を十分得ることができます。
今回はテスト結果の読み方をご紹介します。
はじめに>定期テストの目的
塾での学習は、例えば国語であれば「物語文・説明文・文法・漢字・語彙・表現」など、算数であれば「計算・図形・表・比較・文章題」などの分野に分かれています。
定期テストでは、塾側は生徒の習熟度をつかむために、これらをすべて含むように出題します。
さらに、学習計画が順調かどうかを知るために、「ここまでは理解しておいてほしい」と考えているレベルの問題を必ず出題します。
そして、それができたら平均点となるように全体を組み立てます。
結果の読み方1>子供の学習の進度が分かる
テスト結果を見る際に大切なのは、他人との比較ではなく、子供の学習が順調か、つまずいていないかを見極めることです。
まず、各分野の点数が、それぞれの平均点に比べて高いか低いかに注目しましょう。
つまり、塾が「ここまでは」と考えているレベル(=平均点)に達しているかどうかを確認するのです。
もしも平均点よりかなり低ければ、その分野の理解が遅れているのかもしれません。
このように、学習分野に注目してテストの結果を見ることで、子供の学習の特徴をつかみ、塾の指導についていけているかどうかを知ることができます。
そうすることで、学習のつまずきに早めに気づき、こまめに対処してゆくことができるでしょう。
結果の読み方2>学習対策の効果を確認する
定期テストで学習のつまずきが明らかになって、何らかの対策を講じたとします。
その次のテスト結果では、その対策の効果があったかどうかを確認しましょう。
重要なことは、つまずきの原因が完璧に無くなっていなくてもOKで、前回よりも減っていれば良しとします。
効果が少しでもあったら、子供の努力を誉めましょう。
そうすることで、子供は自信を持ち、「こうすればいいんだ」という成功のイメージを得ることができるので、次回も頑張るでしょう。
逆に効果が無い場合には、注意深くその原因を追究しましょう:①その対策が子供に向いていなかった②的を得た対策ではなかった③何らかの理由で対策が行われなかった等。
結果の読み方3>
塾の対応に注目する子供の成績の上昇や下降は、当然塾側も把握しています。
成績の悪化が続くと退塾に繋がるので、塾側は何らかの対策を講じます。
そこで、結果を返却する際の塾の対応に注目しましょう。
これによって、信頼のできる塾かどうかが分かります。
先ずは、
①子供に何らかの個人的な助言があるかどうか
②特別な宿題や補習が行われるかどうか
③親への何らかの提案があるかどうかを確かめます。
このような塾からの働きかけがない場合は、ぜひこちらから対策を要求しましょう。
相手は学習のプロです。どんどん質問して、有効なアドバイスを引き出しましょう。
また、塾側も「この子供の親はしっかり観察しているな」と意識するので、子供に目をかけるようになります。
このようなリクエストしても塾が何も対応してくれないようであれば、つまずきが解消されず、学習が進んでゆかない可能性が高いです。
塾の変更も視野に入れるべきでしょう。
おわりに
日々忙しい我々は、ついテスト結果の点数や順位だけに反応してしまい、その場限りの反応で終わってしまいがちです。
しかし結果から、上で挙げたような
(1)子供の現状
(2)学習方法の評価
(3)塾のサポートの有無
という情報を引出すことで、長い目で見て学習の上達に繋がるような工夫ができると思います。
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